FPSヘッドスピーカーF01W / F01Bが音楽の友誌16-17ページに掲載されました。
月刊誌:音楽の友
掲載号:2018年11月号
発売日:2018/10
出版社:音楽之友社
-以下、原文抜粋-
取材・文=山田真一
写真=ヒダキトモコ
アーティストが出会うデジタル・オーディオ
HeadSpeaker (エフ・ピー・エス)編・その2
》森 麻季さん(ソプラノ)
前回に続いてクラシック音楽のアーティストに“平面スピーカー”で業界をリードするFPS(Flat Panel Speaker) が初めて一般ユーザー向けに開発したヘッドフォン「ヘッドスピーカーF01」を語っていただきます。今回は海外でも活躍し、テレビドラマの主題歌も歌い、広く親しまれているソプラノの森麻季さんをお迎えしました。
森麻季(もりまき)
東京都出身。東京藝術大学、同大学院、文化庁オペラ研修所修了。ミラノとミュンヘンに留学し、プラシド・ドミンゴ世界オペラコンクール「オペラリア」等、多数の国内外のコンクールに上位入賞を果たす。ワシントン・ナショナル・オペラ、ロサンジェルス・オペラ、ドレスデン国立歌劇場、トリノ王立歌
劇場などで歌い、国際的な評価を得る。コンサートでも、テミルカーノフ、インバル、小澤征爾、ハーディング等の著名指揮者や、内外の主要オーケストラと共演し成功を収める。ワシントン・アワード、五島記念文化賞、出光音楽賞、ホテルオークラ賞を受賞。
良いものはより良く聴ける、
良い音源はよく聞こえるという印象です
ちょうど9月12日に発売されたご自身のCDをHeadSpeakerで聞いてみたという森麻季さん。本物よりもよく聞こえる気がして驚きましたと語る。
自分の歌声を聴いてみて
― クラシック音楽のアーティストの方は生の音で勝負なさるので、CDを聴いたり、いま流行のスマートフォンをイヤフォンで聴くことは少ない印象がありますが、森さんはいかがですか。
「CD、それに自分の仕事関係の音源はよく聴きます。他人の演奏は自分の勉強にもなりますから。技術だけでなく表現で参考になります。今は自分の立場で聴いてしまいますが、もともとステレオなど聴くことは好きで、個人的にも好きな歌手をもっと聴きたいと思うことはあります。ただ、一人で居られる時でないと聴けないので、今ですと車の中も多いです。家にはステレオセットが二つあって、iPhoneも持っています。カナル型などイヤフォンは好きでないので、もっぱらスピーカーからの音を聴いていました」
― そんな森さんからすると、このヘッドスピーカーF01はいかがですか。
「ちょうど自分が次に出すCD(このページ下、CD情報参照)のマスター録音があったので、まずそれを聴きました。Bluetoothを使えるステレオに繋げてです。編集段階で何度か聴いてきたものなのですが、今までとは違う高品質だと感じました。臨場感を超えて、本物よりもよく聞こえる気がして驚きました」
―ご自分の演奏でも驚かれるというのは凄いことですね。
「また、iPhoneに保存しておいたCD音源を聴きましたが、まず音源によって大きな違いがあるのでびっくりしました。CDとしてリリースされているものなのに、ずいぶん音に差があるのだと初めて知りました。これまで疑問もなく普通に聴けていたものが、あれ、こんな音だったかな、というように。これまで淘汰されていたもの、聞こえていなかったものが聞こえてきますね。そういう意味で、良いものはより良く聴ける、いい音源はよく聞こえるというのが私の印象です」
録音の質までわかる細かい再現に驚き
― CDもやはり歌が中心でしょうか。
「そうですね。歌曲、オペラです。ただ伴奏はピアノだったり、オーケストラもあるので、そういう意味ではさまざまな音を聴けました。編成もバロックから大規模オーケストラのものまでいろいろです。後者ですと、リヒャルト・シュトラウスのような厚い音の大オーケストラのものでも、きめ細かくオーケストラの音が聞こえるので驚きました。重低音もしっかり間こえてきます。一方で、私の声のような細い音もスッと聞こえ、しっかり再現してくれている気がしました。
― いろいろな音がわかるという意味では、例えばスタジオ録音のマイクの位置やホールの特性などもわかったりするのでしょうか。
「現在のスタジオ録音はホールで録りますが、今回CDを聴いて、ピアノまでの距離感がわかったものもありました。またホールの響きも“響き”というものを感じられたというのも初めての体験です」
― 響きが美しく聞こえる、音に伸びがあるような印象が確かにあります。
「響きという点で、自分の音源ですと、舞台で耳にしているときよりも響いているように聞こえる感じがして……まるで『シーン』と静まった中に水が落ちるみたいによく聞こえるという感じでしょうか。それから、歌では深みがよく聞こえる気がしました。私はフィッシャーⅡディースカウなどバリトンも好きで聴くことがありますが、特に男声はより深みがわかる、音がまろやかに聞こえる感じです」
無線でスピーカーのように聴けて驚き
― クラシック音楽は音域が広く、強弱も大きな落差があります。作り手が音質を追及しているとよくわかるお話です。機能面はいかがでしょう。
「こんな高音質なものが無線で可能になったということに先ず驚きですね。有線でないと不可能だと長い間思ってきたので。Bluetoothの設定も説明書通りにやって、1回でできました!こんなに小さいもので据え置きのスピーカーと同じように聴けるというのが驚きです」
― 音を鳴らしているのはとても薄い膜で厚さわずか12.5ミクロン。ユニット全体でも0.03ミリという薄さです。
「そんな薄い膜一つで低音から高音まですべて再現できるなんて凄いですね」
― ステレオに直接繋げた場合と、無線接続との違いは感じられましたか。
「有線専用のグレードの高いステレオでも同じ印象でした。ああ、いい音だなあ、と思い至福の時を過ごすことができました」
― 着け心地はいかがでしょう。
「重厚感はありますが、着けていて重たさを感じたりはしません。パッドの着け心地は良いですね。長く着けていても気にならない感じです。これからも演奏会のための勉強で使って行けそうです」
― さまざまなご感想、ありがとうごさいました。
ヘッドスピーカーF01は、ヨドバシカメラ(AKIBA、新宿西口、横浜、梅田、博多)で試聴可能です。
Bluetooth Flat Panel Powered ‘HeadSpeaker’ Wired & Wireless with Microphone
〈仕様〉BT:Bluetooth 4.2+APTX-LL/対応プロファイル:ADPl.3/HSPl.2/HFPl.6/連続再生時間:約20時間/再生周波数帯域:60Hz-20kHz/ドライバーユニット:φ60mmフラットパネル方式/重量:300g/外寸:186mm x 200mm x 78mm/通話機能:Bluetooth接続時に使用可(*端末のBluetoothプロファイルHFPl.2orl.6に対応している必要あり。一部機種によっては通話機能が使えない場合あり)
〈価格〉4万2000円(税抜き)〈問合せ〉株式会社エフ・ピー・エス:03-5665-6951 /info@fpsinc.co.jp
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〈仕様〉BT:Bluetooth 4.2+APTX-LL/対応プロファイル:ADPl.3/HSPl.2/HFPl.6/連続再生時間:約20時間/再生周波数帯域:60Hz-20kHz/ドライバーユニット:φ60mmフラットパネル方式/重量:300g/外寸:186mm x 200mm x 78mm/通話機能:Bluetooth接続時に使用可(*端末のBluetoothプロファイルHFPl.2orl.6に対応している必要あり。一部機種によっては通話機能が使えない場合あり)
〈価格〉4万2000円(税抜き)〈問合せ〉株式会社エフ・ピー・エス:03-5665-6951 /info@fpsinc.co.jp